こんちゃ!Mitsuです。
春になると、山登りをする年配の方も増えてきて、頂上付近で膝に手をついて「ぜぇ〜ぜぇ〜」と息を切らしているシーンをみかけると思いますが、あれって何をしていると思いますか?

正解は「納税の呼吸です」
そう、早速のタイトル回収となりますが、我々の国では呼吸をすると「税ぇ〜税ぇ〜」と納税する義務が発生する仕組みとなっていますので、在庫税というのは完全に迷信です。
しかし、季節の変わり目になると、我々の物販界隈では伝説級の話題として「在庫に税金がかかるのか議論」が展開される訳です。

正直、どっちでもいいような気もしますが、毎年話題になった瞬間に記事を召喚したらコスパよくPVとれそうなので記事を書くことにしました!
・STAP在庫(以下より在庫税)はありません
・会計は対銀行用ミサイル
・在庫を減らす=節税という名の機会損失
(生まれつきの病気で8秒に7回ぐらい嘘書いてしまうので情報の正確性は担保しません)
Contents [hide]
「在庫に税金がかかる」という誤解の背景

よくある誤解のパターン
突然ですが、皆さんこんな経験はありませんか。
「在庫が増えた年に法人税が高くなった」
「税理士から“在庫を圧縮しないと東京湾に沈めるぞ”と言われた」
「決算期前に在庫を減らすと税金が減ると聞いた」
これらを要約すると「在庫を持っていると税金がかかるから削った方がいい」みたいな話に回帰します。
結論から言うと、在庫そのものに直接税金が課されるわけではありません。
それでは、なぜこのような誤解が生まれるのか、チンパンジーでも分かるように解説します。
この誤解が生まれる背景

僕の知る限り95%の税理士さんは言葉足らずであり、基本的にこちらが要望しない限りは、憲法25条に則った健康で文化的な最低限度のアドバイスしか申し伝えてくれません。
例えば「(あれ?コイツ来期は融資を受けたいって言ったよな?決算書には期末の口座残高は載るし、現金と在庫の比率的にも微妙だから)在庫を圧縮しないと東京湾に沈めるぞ」って諸々を省略して教えてくれる訳です。
そのため「在庫=税」という誤った認識が広まってしまい、本来の「呼吸=税」の認識が薄まっている昨今です。
別にこれは税理士さんが悪い訳ではありません。
優秀な人は物事を簡潔に伝える生物ですし、我々のように仕訳などの作業量が異様に多いのに顧問報酬は渋い(売上の割に利益も薄いから顧問報酬UP交渉もしにくい)しで、商売相手として最悪の部類にいるので当然です。
つまり、「絶対に同業の相場以上の金は払いたくないせどらーvs金額通りの仕事をするエリート士業」という構図は変わらんので、自分が経営を学ぶか、作業量に応じた一般相場(非せどらー相場)の税理士さんを雇うか、社内で経理を雇いいれて内製化するしかありません。
在庫は資産

在庫の会計上の定義
「棚卸資産)とは何か?貸借対照表(BS)に計上される資産であるみたいな話をメガネくいくいさせながら超早口で話したところで、98%のせどらーは理解ができません。
よって、中身を理解する必要はないのですが、まずは損益計算書(PL)での「売上-売上原価(期首棚卸+仕入-期末棚卸)=粗利」という式が成り立っているということをハナクソほりながら機械的に覚えてください。
ここから分かることは、
・粗利が増えれば税金は増えます(猿でも分かる)
・売上原価が減れば粗利は増えます(数式から分かる)
・売上原価が減れば税金は増えます(A=B,B=CならばA=C)
ですので、上式に当てはめて例題をだしていきます。
売上1000万円、仕入600万円
、期首棚卸0円
0円
たかし:期末棚卸売上1000万円
-(期首棚卸0円+600万円-期末棚卸0)=粗利400万円
200万円
山田バンビーノ4世:期末棚卸売上1000万円
-(期首棚卸0円+600万円-期末棚卸200万円
)=粗利600万円
※個人事業主であれば、期首は2025年12月31日であり、期末は決算後なので2026年1月1日です。
そんな訳で決算前の在庫が200万円あるバンビーノ4世の方が払う税金が多くなります。
あれ?文章でみても、数式でみても「直接的に在庫に税金はかかってないとかいうけど、実態としては在庫税かかってると判断してもよくね?って感じの微妙な結果だな」ということがご理解いただけかなと思います。
在庫税を否定する必要があるのか?

「代替」という言葉は「ダイタイ」と読み「ダイガエ」という読みは誤りです。
似たように「早急(正:サッキュウ、誤:ソウキュウ)」、「続柄(正:ツヅキガラ、誤:ゾクガラ)」のように本来の読み方とは違うけど、JKにめっちゃ使われまくってパンピーの仲間入りした読み方(慣用読み)というものは数多くあります。
慣用読みの根底には「別に意味が伝わればいいやん」「最悪のシナリオもオタクに詰めされて精神病むぐらいの話でしょ」という戦後の神風世代が聞いたら特攻してきそうな話ですが、実務的な不便がなければどうでもいいのがZ世代という生き物です。
同様に考えると「正確には利益に税金がかかってるんだろうけど、実態として成立するなら在庫税としてカウントしていいやん」って気持ちは分からなくはないのですが、在庫税の誤認に限っては余裕で致命傷をくらうので、惜しいけど全然違います。
そのため「在庫税を否定する必要はあるのか?」という問いであれば、小保方⚫︎子さんの自信満々な「あります!!!!」は成立した可能性が高いということです。

なぜなら、在庫税という誤認をすることで【期末(12月)の激アツ仕入れをスルーする機会損失、期末に謎の在庫処分セールの開催して節税という名目で爆損】などの致命的過ぎる戦略ミスを起こす可能性や、消費税が逆の動きをしてきたりがあるからです。
もう少し具体化すると「年末商戦だけど在庫を増やすと税金が増えるから1月までは仕入れを控えよう‥」とか「もう1ヶ月ぐらい寝かせたら爆益になるけど、決算を跨ぐと在庫に税金がかかるから今安いけど売っちゃうか‥」みたいな謎の機会損失のことです。
世の中のせどらーがドヤ顔で語ってるロジックはの9割は「銀行でお金を借りることが前提」であることが多く、それらが「全員にとっての正解ではない」ということは理解していた方がいいです。
例えば、一般的に「年末に”赤字商品なら”損切りするのは正しい」と言われてたりもしますが、既に会社の利益が大赤字の状態であれば、切らずに在庫として持っておく方が帳簿の数字は多少は綺麗そうに見せられます。
一方で、既にクソ儲かってるとして、その商品のポテンシャルがインフルエンサーが煽ってる草コインぐらいの期待値しかないと判断できるなら今期中に損失確定させておくのも手でしょう。
逆に、クソ儲かってるけど、来期で大きな設備投資をするのに資金調達する予定で、利益を少しでも厚めに確保しておきたいなら、損切りせずに在庫として持っておくでもいいでしょう。
これら全て戦略ありきで、経営状況で最適解が全く変わるので、こうやっておくのが正解みたいなのって「せどりを辞めて就職しましょう」以外は存在しません。
最後に

僕もあんまり詳しくないので余計なこと書いて、おじ達に詰められたら泣いちゃうので、この辺で辞めておきますが、日本の税制は「所得課税主義」なので「所得=利益に対して課税」「現物資産への保有税は基本的に土地・建物等に限定される」「在庫に課税されるという制度設計はない」という感じのテンプレで幕を閉じます。
まあ、この在庫税というのもそうですが、こういう訳分からん節税チックなことを中途半端な知識で手をだすと逆に損をすることの方が多いです。
そもそも論、僕含めて95%以上の人間が節税とか考えるラインにいないので、そんなこと考えるよりも「節税<<<<<<<<<<<<節約」の意識を持つ方が効果的です。
キャバクラで散財したりとか、怪しい投資話に融資をぶっ込んだりするよりも前に、こまめな価格改定をしたり、単価が安い炭水化物を摂りながらブクブク太ってPCの前に貼り付けになって「俺は何のために生きてんだろう」って考えながら仕事をするのが元祖せどらーです!
まあ、僕の将来の年金と生活保護のためにいっぱい納税してくれたり経済まわしてくれるのは有難いんだけどね!それでは!