こんちゃ!Mitsuです!
唐突ですが、僕らは常に犯罪者予備軍であることを自覚していますか?
車を運転をすれば、速度違反という名の道路交通法に、大人しく家で匿名アンチ活動をやっていても名誉毀損罪になる危険性に可能性にさらされます。
僕でいうと、軽犯罪法第1条第22号では「何人も、乞食をし、または乞食をさせてはならない」と規定されておりますので、常習的に法律を犯している可能性があります。
じゃ「どこからが乞食なのか?」って定義はふんわりとしか書かれてないので、過去の判例や解釈に基づいて罰せられるという怖い世界です。
そして、業として輸出入というのものに手を出すと、海外の法律を犯す可能性まででくる訳ですので、ニンニクと油と怖さマシマシです。
例えば、シンガポールなんてガムを輸出するだけでアウトですけど、そんなものを全て把握するのは不可能なので、我々越境転売ヤーは一体どこまで何を考えればいいのかを考察していきます。
・貿易における法律の禁忌
・禁忌を判断するための材料
・困った時にはどこに聞くべきか
・商倫理は個々の判断
Contents
貿易における法律リスク
商売をやる以上は全てのリスクは自分にありますので、輸出したものも輸入したものも当事者が責任を追うことになります。
そのため、最前線プレイヤーのXを漁っていると、税関でものを没収されて数百万円が飛びましたとか、コンテナごと船が沈没しましたとか、輸送トラックが盗賊に襲われたとかファンタジーな世界が広がっています。
実際の判例をみていると、関税を逃れるために水と謳って化粧水を輸出したとかあからさまな物から、カー用品をイスラエルに輸出したら現地で北朝鮮に転売されて罪に問われるなど意味不明なものまで様々です(一部改変)。
だからこそ、事業主それぞれがPL保険に加入したりとか、現地の法律を調べたり、弁護士さんのリーガルチェックいれたりと、身を守るために工夫をしている訳です。
それでも、冒頭で触れた通りに法律というものは一定の解釈に基づいて裁量が決まるので、フ●テレビを買収しようとしたら、証券取引法違反で実刑2年を打たれる可能性はもちろんあります。
一度も税金を払わずに2億円を脱税をした人が修正申告できても、同時期に15億の納税義務のうちの14億を納税した人が修正申告を拒否られて弁当持ちになるといったことも起きます。
株主が会社から借入をして、有価証券で返済することにも了承されてたのに、返済日になってから急遽現ナマ以外は拒否とされて、横領となって実刑打たれるということもあります。
一方で、国民から集金した50億円がどっかに消えても、何も咎められないなんてことも同じ時代に当然起こりえるということです。
なぜなら、法律は時と場合によって柔軟に解釈できるように、路上の占い師並みにそれっぽく書かれているからです。
僕も学生のときに暇つぶしに裁判とか見にいってたのですが、司法試験を突破した法律の専門家vs法律の専門家が戦っても、どっちかは確実に負ける試合が1日に何十回も勃発している光景をみてきました。
クソ頭のいい法律プロでも負けるので、素人に毛すら生えてない転売ヤーが法律を網羅&遵守することは不可能です。
みんな違ってみんな悪い
日本人は白黒つけて、二極化をさせたがる人種なのですが、世の中に蔓延るほとんどの問題は、良い悪いで片付くほど単純明快ではないので、そんなことを議論するのは不毛です。
暇なので個人的に正解不正解がよく分からない問題を三つぐらい置いておきます。
事例1:国宝の「棒」
僕が生まれ育った日本という国では「うまい棒」という精巧かつ世界的に認知されたトップブランドが発売から42年間も末端価格10円で流通してました。
うまい棒は、年間4億2000万本以上が売れているので、2021年時点でのインドのインターネットユーザー累計数と同じですし、2008年から2010年のハリー・ポッターシリーズの全巻合計の販売部数とも一緒という偉業を成し遂げています。
米と並べて国民食と称しても過言ではないでしょうし、それだけ日本人に支持されてきたベリー素晴らしいプロダクトです。
僕もうまい棒がなかったら、今日の自分があったのかすら未だに不安に感じることが多々あります。
そんなうまい棒の製造元リ⚫︎カ株式会社も、販売元や⚫︎きん株式会社も、どちらも労働基準法違反で法人と社長が略式起訴されています。
判決で有罪とでた以上は、悪であるに他ならないのですが、企業努力の上で、我々が末端価格10円でうまい棒という栄養剤を捕食できていたという事実もあります。
また違法残業させられた方々が製造ラインの重役だったという世界線があったらどうでしょう。
36協定に準じた時間で活動していたら、製造ストップ&会社の業績が低迷によって従業員数百人が路頭に迷ってしまうという可能性すら考えられます。
もしこんな経営判断だったとして、完全に悪と言えるのでしょうか。
事例2:ファストファッション
「自分はコスパがいい人ですよ」を全面的にアピールしたい大学生から絶大な支持を受けていたユニ●ロを始めとしたファストファッション業界。
今でこそ高級路線を走っていますが、昔はそこそこの品質を格安で販売することで、大学生の正装となり、様々な消費者から絶大な人気を誇っていました。(余談ですが最大手が高級路線に切り替えてる理由も考えると面白いです)
田舎のおばあちゃんみたいなキツい言い回しに変えると、人件費が安い東南アジアの人間を利用して商品製造を行って、それを格安で提供することで成り立っていたビジネス。
「現地人に仕事が与えられて日本人の消費者も喜ぶからいいこと」という考えもあれば「奴隷のような賃金&環境で働かせられた屍の上に成り立つ人権侵害ビジネスだ」と考える人もいるようです。
情弱なのでわからないのですが、どっちが正しいですか。
事例3:愛する妻
もっと身近な問題で考えると、あなたの愛する奥さんが陣痛で今にでも出産しそうで悶えていたとしましょう。
道路の法定速度は30km/sですが、自家用車のフェラーリで150km/sぐらいで吹っ飛ばさないと、病院に間に合わなかったとして、速度違反をするのは悪いことでしょうか。
どうせ捕まっても免停+10万円前後の罰金というリスクしかないので、ほとんどの人は愛する奥さんの身を案じて全速力でぶっ放すでしょう。
法治国家として考えるのであれば、この行為は完全アウトのはずですが、もし警察官に検挙されて、結果的に病院に間に合わなくて子供が亡くなってしまったら、ネットは荒れるでしょう。
警察官は職務を真っ当しただけで、旦那さんは家族を守ろうとしただけですので、少なくとも全員に事情があったことは間違いありません。
この問題の正解は何ですか。
禁忌
このようなトロッコ問題は、それぞれの視点と正義が介在し、沢山の正義(せい”ぎせい”ぎ)の中には犠牲も紛れ込んでいるので、何かそれっぽい感情論で押し通すべきではありません。
法治国家において、答えを持っているのは常に司法のみなのです。
一方で、誰しもの共通認識で踏み抜いてはいけない地雷というものも存在していて、これに関しては家族がメキシコの強盗団に拉致されて人質交換条件としてだされても踏み抜いてはいけません。
例えば「同級生のたかしに新品の消しゴムの角を使われたので、金属バッドで撲殺しました」という事案は、現代文明において「殺人」が禁忌であることから完全アウトと断言できます。
禁忌は犯すべきではないですし、その業界の禁忌は最初に調べておくべきです。
貿易(輸出入)における禁忌を僕のような低学歴の無職でも分かるように解説してくれているのが、この一冊です。
貿易を業として取り組むのなら、誰しもが一読しとくべき教本です。
個別案件についての相談
先ほど、マクロとミクロの視点で答えが変わるとお話しましたが、それでは司法の判定がおりた結果論でしか善悪は測れないのかという疑問が生まれると思います。
例えば、実家が屠殺工場を持っていて、豚の肝臓を輸出したいみたいな事案がでてきたときに、許認可が必要なのかって気になったりしますよね。
日本に憲法と法律があるように、貿易には各国の法律と条約が絡んできたりしますが、個別事案はググっても一生でてきませんし、暗黙知の条約に暗殺される可能性もあります。
そんなあなたにオススメな質問先は【税関、JETRO、大使館、国際弁護士、クーリエ業者、通関士、商工会議所、神】などです。
民間企業への質問は迷惑なので、一次情報を持っていて、時には専門家に繋げてくれて、税金で対価も払っているので、お客様は神様ですってふんぞり返って、なるべく政府機関に聞きましょう。
ぶっちゃけ、最終的に違反かどうかの判断は司法が持ってるので、相当無能か適当な担当を引かない限り「一般論はこうですね〜(余計なことすんな)」ってゆるふわ占い師みたいな返答されます。
つまり「(責任とるの面倒くさいから)最終の判断はお前に任せる」ってことなので、聞いても収穫がなかったかのうように感じることがしばしばあります。
ただし、質問した結果として、前例がない事案は現行システムを俯瞰的に解釈した上でリスクリターンを考慮して突撃して最後は神に祈るしかありませんが、明確な規制や制限があったら突破すると「参入障壁」になるので、ある意味の収穫です。
参入障壁
物販界隈の人達が愛してやまない言葉ランキングに毎年ノミネートされる「参入障壁」というキーワードですが、結果をだし続けてる方は何かしら持っています。
東大卒で外資投資銀行に就職し年収3000万円タワマン住みは誰しもが努力で到達できるチャンスがありますが、そのタワマンの土地を先祖代々相続している見た目ホームレスおじさんの地位は玉の輿以外でとる術がありません。
これが参入障壁というものです。
一方で、先祖代々の土地を引き継いでる富豪でも、今現在にshopeeを始めることで得れる先行者利益というものを再来年になって100億積んでも手にできることは出来ません。
これも同じく覆しようがない参入障壁です。
参入障壁というものは、目の前に立ちはだかるとウザイんですが、突破した瞬間から途端に優位性となります。
shopeeを始める前は「Mitsuさん、もっと情報だして‥」と考えてた方も、実際に始めてから売上がたってきた瞬間に「テメエ情報だすな( ゚д゚)」って心変わりするはずです。
これが優位性です。
例えば、shopeeでシンガポールで化粧品を売るためには、HSAコードという事業販売責任者を明示するコードを発行する必要があります。
仮に「手続きを踏めば日本人でも2万円ぐらいでHSA取得できるんですよ!」なんて完全解説ブログだしたら、その手法を知らない人は歓喜ですが、もう取得していて手法を知ってる人からしたら最悪です。
実家を放火されても文句いえないです。
だけど、世に出回っていない情報を0から調べあげて、それを言語化する作業は非常に大変なことでもあるので、贅沢は言いませんので1億円ください。
まとめ
本当は「健常者の倫理観によって見せ物小屋が潰されて働き口を失って苦しんだ労働者」みたいな記事を書く予定でしたが、余計なこと書いて倫理観というものに僕まで抹殺されたら怖いから辞めました。
代わりに、物販にも関わる2024年問題について、地元のトラック会社の社長さんが言ってたことを共有して締め括ります。
社長さん「業界素人が労働規制なんて勝手にかけやがって!お客さんは待ってくれない!仕事減っても保証もされない!俺には従業員を守る義務がある!罰金を払ってでもフルシカトする!」
法治国家において、法を破ることは確実に悪です。
だけど、情弱なので、何が正しくて、何が間違っているのかは分かりませんし、事業のハンドルを握ってるのも、最終的な意思決定をするのもあなた次第です。
※本記事は妄想癖によって生み出されたフィクションです
知らぬは罪。
それでは!!!!